止まらない高齢者による運転殺人 一定年齢以上の免許取消以外に解決策はない

2026年10月17日、長崎県諫早市の諫早図書館駐車場にて、83歳の男が運転する軽乗用車に女性2人がはねられ、そのうち57歳の保育士の女性が死亡した。軽乗用車はバック中に暴走し通路に乗り上げ女性2人をはねている。83歳の男はアクセルとブレーキを踏み間違えたと述べている。

このような高齢者の暴走運転で無関係の人間を死なせる事件は今や日常茶飯時だ。今回のようなアクセルとブレーキを踏み間違えたという事故は特によく見かける。世間では高齢者の運転をどうにかすべきという声がかねてよりあったが、現状ほとんど実効的な対策は取られていない。

一つの根本的な対策としてよく言われるのが、18歳までは免許を取得できない年齢制限があるのだから、一定の年齢以上に達した場合にも免許を失効させるべきだというものだ。私もそうするべきだと思う。

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若者に比べれば高齢者は事故を起こさない?

ただこの対策にはいくつかの反対論がある。一つは事故の年齢別の統計を見れば高齢者は若者に比べて事故を起こしていないというものだ。確かに年齢層別事故件数の統計を見ると10代、20代のほうが70歳以上よりも多く事故を起こしている。ただ死亡事故に限定すれば件数はほぼ同じだ。重大事故に限れば高齢者も若者と同じくらい事故を起こしていると考えてよいだろう(1)。ただ高齢者だけが突出して事故を起こしているという訳ではないのも事実だ。

だがそもそも、これは統計上の数字の問題で考えるべきではないと思う。現に高齢者が認知能力の低下から暴走し、無関係の誰かを死亡させるという事故は何度も起きている。それによって亡くなる被害者の命はただ一つのもので、仮に統計的に件数が少なかったとしても放置してよいものではないはずだ。

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車がなければ生活できない高齢者も確かにいる

もう一つよく言われるのが、地方に住む高齢者などは車がなければ生きていけないというものだ。確かにそうだろう。家族がいるなら家族に運転してもらうべきだと思うが、家族との関係も色々あるだろうし、子供や孫と同居せず高齢者だけで暮らしているとなると、高齢者自身が運転しなくては生きていけない。

こうした車がないと生活できない高齢者に対しては行政が都市部に住宅を用意するなどの対策を取るべきだ。バスやタクシーによる送迎も対策として挙がっているが、自家用車のように好きなときに何度でも使えるわけではないし、そうした利便性のほかコスト面でも現実的なのか疑問だ。

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できない理由から始めていたらいつまでも変わらない

何にせよまずは一定年齢以上の免許失効を先に行うべきだ。というのも、先にそうしないとできない理由ばかりが際限なく出てきていつまでも解決しないからだ。最初に運転できないとなれば高齢ドライバーたち自身も各自で対策を行っていくだろう。逆にそうしなければ、現に免許の自主返納でそうなっているように、理由をつけていつまでも運転をやめないケースがどうしても出てくる。思うに人間は高齢になればなるほど今までの生活を変えるのが難しくなるのだから、若いうちから車に頼らない生活にシフトしていくべきなのだ。とにかく何よりも高齢ドライバーの暴走によって命を奪われる人をなくすことを優先すべきだ。

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では実際に高齢者の免許失効が行われるかと言えば…?

では現実の政策として高齢者の免許失効が行われるかといえば、おそらく行われることはないのだろう。大して意味のない小手先の対策は繰り返されるだろうが、このような根本的な対策はとられない。自民党が高齢者層からの票を失うような政策を採ることはないだろうし、それ以前に日本社会そのものがとにかく「変われない」社会になっているからだ。

最近はストーカーにGPSを装着することが政府で検討されだしたが、ここに至るまで一体何人がストーカー殺人によって命を落としただろうか。GPSの技術自体は20年以上前から実用化されていたはずだ。そしてGPS装着の議論では実際にストーカーへのGPS装着を行っている韓国の話題がよく持ち上がる。日本では何をするにも先例となる外国の事例が必要なのだ。そしてこのGPS装着の検討から施行に至るまでの間もストーカー殺人の被害者は出続けることだろう。

高齢ドライバーによる暴走とそれによる死者も、ストーカー殺人の被害者と同じようにいつまでも出続けて、何も変わらないまま世間を騒がせ続けるのだろう。

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参考資料

(1) インズウェブ 年齢別の事故率は?10代・20代と高齢者、どっちが高い?https://www.insweb.co.jp/car/kisochishiki/jidosha-jiko/nenrei-jikoritsu.html

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